転校して2週間が過ぎた。
友だちもできて、部活も入って充実した毎日を送ってる。
ただ、部活は男子バスケ部マネージャーではなく、部員として入部したけど。一応、便宜上は女子マネージャーその2。
男子の中に女子が混じるのは問題なんじゃ?と部長の一条君に言ってみると、人数少ないからかまわないよとのお許しがでたので一緒にやってる。
もちろん、他の部員は男の子で体格的に敵わないけど、小回りがきくし、シュートには自信があるから引けを取らない。
ちょっとくらい弱いほうが女らしい、なんて悠は言うけど、男女平等を掲げる両親の元で育った私には聞き入れられないことで。


「あっれー?悠さんったら負け惜しみ?そうだよね、シュートも入んないし?」
「そうじゃない、あまりにじゃじゃ馬すぎるから女らしくしないと、彼氏できないぞ?」
「よ、余計なお世話!そういう自分だっていないじゃない!」
「作ってないだけだ」
「そこの双子、ラブラブすんのは後にしない!今は練習中!」


金色のふわふわの長い髪を纏め、体操着を着た女子生徒がコートの端っこで叫んだ。
マネージャーの海老原あいちゃん。彼女はとても綺麗な顔してるから、怒ったら怖い。性格的にも容赦ないから怖い。
男子生徒は女王様だとか、遊んでて男漁りに忙しいとか、パパがいるなんて失礼なこと言ってたけど、あいちゃんは優しい。
ただ、ちょっと不器用なだけで。


そりゃあ、最初は敵意をガンガン向けられた。一条君と仲良くしてるから。
あいちゃんは一条君に片想い中で、一条君は私と同じクラスの千枝ちゃんが好きらしい・・・・・・ややこしい。
とにかく!恋に頑張るあいちゃんは綺麗で可愛くて、優しいけど不器用だから


「まぁ海老原さん、そんな怒んなくったって・・・」
「ちゃんと練習しなきゃダメよ!今週末は練習試合なのよ?キャプテンならもっとしっかりしないと!」
「ははっ、だよな・・・・・・ごめん」


やってしまった。そんな顔をするが今更あいちゃんの言葉を取り消すことは出来なくて。
苦笑いを浮かべ、コートに戻っていく一条君をマネージャーが切な気な目で見送っていて。
うー、わ!私が心臓ぎゅってした・・・な、んか涙出そう!


、練習」


私が何を考えているかお見通しの悠は、リバウンドしたボールをキャッチし、拾い上げながら冷静な声で言う。


「で、でもあいちゃんがっ」
「エビ、見てみろ」


オロオロする私と反対に、冷静な悠がコート端を見るよう顎で促すから、そっちを見て・・・・・後悔した。
鬼のような顔をしたあいちゃんがこっちを見ていて、練習しろ!オーラが体中から染み出している。
今行ったら、確実に怒られる・・・・!ゴクリと息を呑むと、隣にいた悠が声を抑えて


「帰りながら話聞いてやろう。まずは、説教だけど」
「せ、説教?・・・・・あんま言いすぎちゃダメだよ?」
「それはエビ次第だ、なっ」


悠が放ったシュートが綺麗な放物線を描き、小気味よい音を立てネットを通過した。




可愛げがないのよく分かってる。照れを誤魔化すためにキツい物言いをするのが、ダメなことも。
そんなの、一日で変えられたら変えてるっつーの!それを、この男は・・・・!


「言ってるだろ?そんなツンケンした態度じゃ一条も」
「悠、言いすぎ!傷口に塩塗りこんでるよ?!」
「それフォローになってない」
「え?!あ、あっと・・・・?」


こんの、双子は!怒ろうと思ったけど、そんな気力も沸いてこない。ただ口を尖らせるのがせめてもの抵抗。
・・・・でも、悠の言ってることは正しい。こんなんじゃ、いつまで経っても一条くんに振り向いてもらえないよ。
膝を抱えて顔を埋め、今日の態度を反省しているとギュっと体を包み込まれる感触がして顔を上げたら、が笑っていて。


「何、やってんのよ?」
「ハグしたらね、言葉に出してない気持ちも共有できるんだって。私鈍いから。本当は言葉なしでも、あいちゃんのこと分かるようになりたいんだけど・・・」
「はは、恥ずかしいこと何サラッと平気で言ってんの?!」
「恥ずかしくないよ?大好きな人のこと知りたくなるのって、自然なことじゃない?」


どうして、惜しげもなくそんな顔して笑えるの?好きな人を好きだって、素直に口に出来るの?


「エビ。から半分、素直さ分けてもらったら?」
「ほんっと、捻くれてるよね悠って。双子なのにこうも違うもん?」
「俺はひねくれ担当、は素直担当なんだよ」
「何それ?」


悠の意味不明な説明に、思わず笑みを零し私をハグし続けてるの手を握る。


「ありがとね、。私もアンタ見習って、素直になれるよう頑張ってみる」


なんて殊勝なこと言ったのが悪かったのかも。双子は顔を見合わせ、ふと笑みを零す。


「やっぱあいちゃんは笑ったほうがいいよ?」
「拗ねた顔より、100倍マシだな」


私より顔立ちのいいアンタらに言われても、お世辞としか取れないっつーの。
なんて悪態をついたけど、この2人がそんなことする性格じゃないのも知ってるし、たった今素直に努めるって決めたことだし?


「あ、あんがとね!」
「その意気込みだな」


ぽんって頭の上に悠の手が乗っかる。子ども扱いしないでよ!といつもなら怒るとこだけど・・・今日は素直に撫でられておく。
私達を見てたが、2人が付き合ったらいいのにな、って言うのも大目に見てあげるわ・・・今日は。
そんな穏やかな時間をぶった切る電子音が響き渡った。
一番早く電子音に反応したのは、。鞄を漁り始め、出てきたモノの正体は、携帯。
タッチパネルに指を滑らせ、ディスプレイに表示された何かに頬を綻ばせ、ソレじっと見つめたかと思ったら今度は首をかしげた。
そして悠を見て、一言。


「悠、今日叔父さんにお弁当作った?」
「ああ、作ったけど?」
「え。アンタ料理できんの?!」
「まぁ、嗜む程度には」
「悠のご飯、すっごくおいしいよ!じゃなくて、今はこっち!」


スマートフォンを悠の目の前につきつけ、それを目にした悠は咳払いを一つ。
そう見えたのはだけで、傍で見ていたあいには悠が噴出したのを、無理に誤魔化したようにしか見えなかった。


「足立さんにもお弁当、作ってあげたの?」
「まぁ・・・叔父さんの作るついでにな」
「足立さん、私がお弁当作ったんだと思い込んでるみたいだけど?」
「いいんじゃないのか?そのままで」


あっさりと言い放った悠に、ええ?!とが困惑気味に、スマートフォンに視線を落とした。
状況が分からないあいは、とりあえずそのスマートフォンを覗き込み、驚いた。
さっきお弁当を作ったのは、悠だと言っていた・・・ってことは、これ双子兄の方が?
文面は、お弁当ありがとう。おいしかったです。とシンプルなものだったが、添付されていた画像が・・・・まぁ、ドン引きだ。


ぱっと見、バランス良くて色とりどりの食材が詰まっている、見た目も綺麗なお弁当。
でもよくよく見ると、そこら中にハートが散りばめられていて、極めつけは白いご飯に描かれた桜でんぶのハートマーク。
愛妻弁当のテンプレートって奴。
悠ってまさか、そっち系?私達に背を向けている悠に視線をむけると、肩が震えまくってる。大爆笑モノらしい。
まずその足立さんての、誰?叔父さんの作るついでってことは、同じ職場で働いてるって感じの人でしょ?


「ね、その足立さんって誰?」
「叔父さんの部下?相棒?の人。叔父さんは警察官、独身なの心配して叔父さんがしょっちゅう、家に連れてくるんだ」
「で?なんでアンタがその人の連絡先知ってるわけ?」
「そうだな、俺も知りたい」


突然会話に滑り込んできた双子兄に視線を向けると、鬼のような形相をしていて。
それで全部納得がいった。
悠はそっち系じゃなくて、まんまと連絡先ゲットされて、更に嬉しそうにアダチサンって人のことがの口から出るのが許せないらしい。
で、愛妻弁当なんてベタなものをが作らせたと勘違いさせて・・・・ここまでは起承転ね。
今からどう結ぶか想像しただけで、笑ってたんだ・・・・・・・・性格悪すぎでしょ。
ちょっと言ってやらなきゃ、じゃないとがかわいそう。


「ちょと、悠。あんたそんな全力で邪魔してたらいつかバチ当たるわよ?」
「何のことだ?」
「すっとぼけないで、話の流れで大体分かるわよ。何がそんなに気に入らないの?」
「全部だ」


言い切ったよ。いっそ清々しい程で・・・顔を引き攣らせていると、当人であるが私達を交互に見やり


「何の話してるの、2人とも?」
「気にするようなことじゃないさ。で?どういう経緯で足立さんに連絡先、教えたんだ?」


あまりにも必死に詰め寄ってくるので、夜道を女の子が一人歩くのは危ないからって言われて。
すると、悠が手で額を押さえ空を仰ぎ、隣にいたあいちゃんは苦笑い浮かべ悠を見る。


「そりゃあ、悠が苦労するわけだ」
「だろ?分かってくれてありがとな、エビ」
「そのエビって呼び方やめたら、協力してあげないこともないけど?」
「海老原さんは優しいな」
「今更苗字で呼ばないでよ、寒気がする!あい、でいいわよ」
「何よ2人でイチャイチャしちゃって!私も仲間にいれてよ」


2人にしか分からない会話を続けられ、私は一人置いてけぼり。
イチャイチャっていうのに反応するかと思いきや、2人はまた私を見てため息ついて・・・・失礼な!
そうじゃなくて、今は悠が作ったお弁当を足立さんが作ったと勘違いしてることが、問題であって!


「やっぱり足立さんに悠が作ったって言う!なんか誤解されたままだとモヤモヤするし」
「いいんじゃないのか?」


ニヤリと口元を吊り上げた悠を見て、ほんっとねじれてると呆れるあいに悠が一言。


「あの人には散々出し抜かれてるからな。俺、基本倍返しだから」
「それでアダチサンが本気出したらどーすんの?知らないよー?いつの間にか、付き合うことになりましたっとかなっても」
「ならない!」


がメールを送った数分後、足立から電話がかかってきた。もちろん、相手は双子の兄、悠。
優越感たっぷりに喋る友人を見て、友だち辞めた方がいいかもなんて頭を過ぎったのは内緒にしといてあげる。


「気に入っていただけて何よりです。よければ明日も作りますよ?」
「ね、。帰り四六商店寄ってこ?アイス食べたい」
「うん!ホームランバーがいいなぁ・・・って、あいちゃん?」
「ソレ放っておいても後から来るわよ、携帯も後で返ってくるし、いいでしょ?」


悠を振り返ると、話しながら先に行けとジェスチャーをし、最後に口だけをパクパク動かした。
え、ちょ、ええ?!と慌てるを引っ張って、早足で階段を駆け下りる。


「あいちゃん、危なっ・・・うわぁ!」
「しっかり足動かす!落ちたって知らないんだから」
「め、滅茶苦茶だよぉ!・・・って、あいちゃん顔赤くない?」
「ゆ、夕日のせいじゃないの?」


グチグチ言ってるの手をぐいぐいひっぱって、階段を駆け下りる。
顔が赤いなんて、そんなの気のせいなんだから!
そうよ、そもそもの原因はの兄貴でしょ?!あいつが顔だけはいいから・・・


―あい、ありがとな―


誰があんなシスコン気にするかってーの!私が好きなのは、一条君!





aaa






弁当箱を開け、瞬く間に閉じた。
249.4km/hのサーブを打つアンディ・ロディックも、真っ青のスピードで。


春が来た。


俺の脳裏にはその文字が、デカデカとピンク色になりテロップとなって流れた。
オプションでお花と小鳥の鳴き声はお好みで!
そうじゃない、これ、ここここここれ!


恐る恐る、爆弾処理をするような慎重さをもって蓋をあける、と。
色とりどりのおかず。タコさんウインナーや、緑のなにかを巻いた玉子焼き、花やハート型に切り抜かれたにんじん。
そして極めつけは、桜でんぶでかたどられたハートがつやつや光るご飯の上にのっている。
これは、世間で言うアレだ。間違いない。愛妻弁当というヤツだ!


今朝、堂島さんがコレお前に。と手渡された巾着。中身は弁当箱でずっしり重い。


「お前に、だと」
「え・・・・」
「色々世話になってるから渡してくれ「ありがとうございます!」
「お、おお・・・後で礼言っといてくれ」


言うに決まってるじゃないか!ちゃんが作ってくれた弁当だ、誰に止められようとも食べてやる。
そう決心した午前。紆余曲折を経てようやく、昼食をとれたのは午後3時を回ってから。そして冒頭に至るわけで。
とりあえず、写メ撮って保存。やべ、ニヤニヤする。
にしても、これはやりすぎじゃないか?堂島さんの弁当もこれだったんだろうか・・・・それはそれで凹むけど。


とにかく!今は食べることに集中しよう。
お手ての皺と皺をあわせて幸せ・・・ってそりゃ仏壇屋のCMか。ま、いい。
目を閉じて、笑顔で笑うちゃんを思い浮かべ、彼女に向けて。


「いただきます」


それはもう、美味かった。こんな味わって食べた飯、久しぶりだ。
タコさんウインナーの目はノリ、薄桃色のほっぺたはハム、かな?このおちょぼ口はチーズ?すっごいこってる。
ほうれん草を黒ゴマ入りの卵で巻いた玉子焼きなど・・・手間を考えたらキリがない。


どれも文句なし、うまい。今時の高校生って料理できないイメージ強いけど・・・凄いなあの子。
感心しつつ、先ほどの弁当の写メを添付しお礼のメールを送った。
それはもう、長文にしてしまいそうだったのを必死に押さえ、簡潔においしかったことと、お礼を。


幸せをかみ締めながら、弁当を食べ終えた時携帯が震え、本体内部のLEDがピンク色に発光している。
ちゃんからだ!素早く携帯を開き、メールを開いて・・・・・・・・何度も瞬きしては、目を擦った。
嘘、だろ・・・・!


『お弁当作ったのは悠ですよ(o^v^)悠のご飯は一級品でしょう?私も大好きなんです!』


絶頂からどん底へ叩き落された。
しばらくぼーっとしていたが、徐々に正気戻り、最初に沸いて出た感情は


「あんの、クソガキ・・・!」


怒り。どこまでも果てしない怒りだ。
こんなベタなものが作るかバーカ!
そう蔑む双子の兄貴が容易に、想像できて・・・・怒りに拍車をかける。
してやられた、すっかり忘れていたあのクソ生意気番犬を・・・!
あいつ、俺がちゃんの連絡先訊きだしたの、根に持ってやがった!
そりゃあ、何か仕返ししてくると思って警戒してたけど、しばらく音沙汰ナシだったからすっかり忘れて、目の前のご褒美に食いついてしまった。
今思い返せば、堂島さんはこの弁当がちゃんが作ったものだと、一言も言わなかった。寧ろ俺が遮ってしまったのだから。
ぬか喜びも甚だしい・・・・・返せ!俺の純情返せ!1ミリもお前の罠だと疑わなかった純情を返せ!


そう叫んでも、あの番犬の思うツボ・・・・どうすれば仕返しできるか考えろ、あのガキに粟を吹かす方法を。
しばらく空になった弁当箱と睨めっこした結果、最善の策を思いついた。


俺の信条はね、やられたら倍返しなんだよ?


不本意ながらも、悠くんの連絡先も知っているのでそっちに電話をかける。
一度登録したら、二度と見ることは無いと思っていただけに余計に腹立たしい。
落ち着くために、深呼吸をしコールボタンを押す。と数回のコールで、はい。と番犬の涼しい声がスピーカーから聞こえた。


「悠くん?ああ、ごめんね。今大丈夫かな?」
「はい」
「お弁当、ありがとね。すっごく美味しかったよ」


確かに、弁当は美味しかった。不本意ながら。それを伝えると、少し間があいた・・・・笑ってられんのも今のうちだぞガキが。


「気に入っていただけて何よりです。よければ明日も作りますよ?」


優越感たっぷりの声に、ヒクリと顔が引き攣る。
が、ここで怒鳴ってしまっては意味が無い、というより負けだ。それこそ負け犬の遠吠え。
今から口にすることは、自分の平静まで失うことかもしれない。
気合を入れて、一呼吸置くとオクターブ声を低くし、できるだけ潜めスピーカーに囁く。


「あのさ、悠くん・・・僕にくれたお弁当は、君が作って、僕にくれたもの、なんだよね?」
「はい?」
「僕はさ、その・・・女の子が好きなんだよ」
「・・・・・は?」
「いや、君の趣向が間違ってるとか言いたいんじゃないよ?」
「な、何を!」


スピーカーの向こうは、俺が何を言おうとしているかほぼ分かっているだろう。
だからこそ言うよ?こっちも笑いを抑えるのに必死なんだ、これ以上笑かせてくれるな。


「悠くんの気持ちは嬉しいよ?ありがとう。でも僕には好きな子が・・・」
「ふざけないでください!俺だって女が好きですよ!」
「ええ?あ・・そ、そうなの?!ごめん、なーんか早とちりしちゃってさぁ?あ・・・・ごめん」
「今度は何ですか!」


さぁ、これでしばらく悩んで気まずい思いをしろ。
これで俺の気がしばらく済むんだから、安いもんだろ?


「君がちょっと他人と違う趣向なのかと、心配になってさ。僕にあんな弁当くれたし・・・さっき堂島さんに話したんだ」


スピーカーの向こうが、硬直した。
ここで噴出さなかった俺、すごく褒めてやりたいね!
もちろん、堂島さんには報告してない・・・まだね。今から色々脚色して報告するけど。


「堂島さんも心配してたよ?あ、俺しばらく君ん家行けないかも」
「じょ、冗談じゃない!」
「いや、僕に言われても・・・・ねぇ?」


元はといえば、お前が仕掛けたんだろうが。という意味はよくよく伝わったらしい。
すっかり黙り込んでしまった向こうに、やりすぎたかなと同情が頭を過ぎるが、すぐさま首をふる。
騙されるな俺!この番犬は俺をちゃんから遠ざけるために、何だってやろうとする奴なんだから!


・・・・・やっぱやりすぎたかな。大人気なかったよな、俺。
何にせよ、悠くんが俺に弁当を作ってくれたのは事実だ。きっと大変だったろう。あれだけ手の込んだモノを作るには。
まぁ、仕返しのために作ったものだから大変より、楽しくって仕方なかっただろうけど。
・・・・報告すんのヤメといてやるか。もちろん、黙り込んでいる彼にはそんなこと言わないけど。


「堂島さんって色々寛大だから、大丈夫だよ?そう落ち込まないで!」
「あなたが、悪いんでしょう・・・!」
「あーごめん」


ちょっと謝ってやったろ?だからこれで、五分五分ってことで。