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俺だけの可愛いお姫さま
(鳴上悠の場合)
「買い物?」
「うん。一緒に行こう?」
いぶかしむ俺を他所に、は屈託のない笑顔を見せた。
可愛い彼女の言うことなら、何でも叶えてあげたいけど・・・・・女性の買い物は往々にして時間がかかり、なおかつ男は荷物持ちと相場が決まっている。
「エビと行った方が楽しいだろ?」
あいつとセンスが合う、って楽しそうにしてたし。
よかれと思って口にしたが、は口を尖らせ責めるような目で俺を見る。
そして大きなため息を一つ。
「察してよ、ね」
「何を?」
「だから・・・・その、一緒がいいの!悠と!」
「一緒?今も一緒にいるだろ?」
何を当然のこと、今更。何が言いたいんだ?首を傾げる俺に、ますます不機嫌になる。
「デートがしたいって言ってんの!悟ってよニブちん!」
「え?ああ・・・悪い?」
「思ってないのに謝るな!」
そっぽを向いて、スねてますオーラを放つに、自然とため息が漏れた。
分かりにくいスね方をして、一人で暴走するんだよな・・・・まあ、そこも可愛いんだけど。
こうなったに効果的な対処法は、ただ一つ。
ひたすら特別扱いをしてやること。
手を取って、甲に唇を押し当てると、驚いたが振り向きざまに手を引っ込めた。
ここですかさず一言。もちろん笑顔は忘れてはならない、それもはにかむような笑顔で。
「俺と一緒に出かけませんか、お姫さま?」
りんごのように、頬を赤らめるは可愛い。
とっても可愛いから、我がままを言っても文句一つ言わず、ついつい叶えてしまう。
花村は男としての威厳が!なんて言ってたけど、そんな下らない威厳より、可愛らしいをとるのは必然だろ?
「仕方ないなあ」
それは俺のセリフだと、心中で零しつつ、照れた笑みを浮かべるはやっぱり可愛くて。
頬にキスを送ると、も照れつつ頬にキスをくれた。
「大好き!悠」
「俺も。が好きだよ」